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自分が成長できる職場だと実感

[札幌本校・総合コース]教員 教諭Y・S

この学校で授業づくりが、より楽しく

大学卒業後は、地方公務員として児童や高齢者に運動の指導をしていました。ただ、学校で中高生に保健体育を教えるのが本来もっていた希望でしたので、機会を見つけて通信制高校へ転職。前職の任期が切れる頃、幸いにも池上学院で保健体育の正職教員を募集していることを聞き、入職に結びつけることができました。

うれしかったのは、池上学院高校の校内には講堂という、体育館を兼ねた運動する設備があること。前任校では設備がなかったことから、やむなく普通教室で体育をする環境でどうしても授業内容に制約があり、どこか消化不良の思いがありました。池上学院では講堂で体育ができるので、制約がありません。授業づくりが、より楽しくなりました。

スポーツ嫌いの生徒こそ楽しんでほしい、
楽しませたい

身体を動かすことに抵抗がある生徒もいます。その抵抗をうまく取り除いて、体育の楽しさに触れてもらうにはどうするか。それから、体育に苦手意識を抱いてきた生徒とスポーツ好きな生徒が、ともに楽しんで取り組める授業をどうつくるか。いろいろと工夫のしがいがあります。

1年次は卓球などの個人スポーツ、2年次にはミニバレーを加え、3年次にはバスケットボールという具合に、段階的に団体スポーツへと重点を移すのが現在のカリキュラムの大枠です。生徒が身体の動かし方やボールの扱いに楽しく慣れるために、「遊び」の要素をたくさん取り入れています。運動苦手の生徒から「先生、ラケットにボールが当たるようになった」といった声が聞こえると、うれしくなりますね。

運動の楽しさ、授業でも、行事でも

最近、もっとも充実感があったのは、「夏のスポーツ大会」という総合コース恒例の体育行事を実施できたこと。コースの全校生徒が一体になることで、みんなが待ち望んでいる人気の行事なのに、コロナ禍で今年(2022年)の3年生は、入学以来一度も経験できていなかったのです。念願叶って無事開催することができました。 運動が得意な子は思い切り身体を動かし、自分を表現する。運動の得意・不得意に関係なく、生徒がお互いを応援し合う。最初にゴールしたチームはもちろん、最後にゴールしたチームにも、学年の枠を超えて拍手を送る。そんな光景がありました。とりわけ3年次はどの顔も真剣で、そして満足げだったのが印象に残っています。

保健体育教員として授業や学校行事を十分に活用し、本来の身体を動かすことの楽しさや喜び、スポーツならではの気持ちの通い方を、どの生徒にも知ってもらいたいと思います。

教員がひとりで抱えこまない
環境があるから成長できる

近年、学校教員が大変さを感じるトピックのひとつに「保護者の方への対応・学習以外の生徒対応」がのぼることは、教職を目指す皆さんは目にしたことがあるのではないでしょうか。 正直にお話ししますと、私も生徒の保護者の方から「キツいな」と感じる一言を、直接いただいた経験が、やはりあります。その時は一瞬たじろぎましたが、私の場合は「なによりお子さんを思うがゆえの発言なのだな」と理解できましたし、言葉をぶつけてくれたからこそ深まる理解もあるのだと思いました。

それでも当然ではありますが、私も教員である前にひとりの人間です。思い返すこともあれば、どうすればよかったのかな…と深く考えてしまう時もあります。 そんなことがあった時などはとくに、池上学院の職員室は話を聞いてもらいやすい環境で助かっています。話を聞いてくれるのは経験豊富な先生や、自分とはバックグラウンドがかなり異なる先生たち。そんな同僚がいてくれるので、話をして得られるものが多いのです。

また、経験豊富なスクールカウンセラーの先生・実績のあるスクールソーシャルワーカーの先生と連携し、教員が生徒に関する悩みをひとりで抱え込まないようにする取り組みもスタートしました。

困り感を抱えている生徒や、支援が必要と思われるご家庭について、学校職員だけではなく専門家も一緒となり、「チーム学校」として対応していく仕組みを作っています。 ですから、相談が必要な大なり小なりの問題がある時ほど、自分が成長できる職場なのだと強く感じます。