GROUP
INTERVIEW
職員インタビュー
教える自分も、伸びていく ――池上学院という場所――
池上学院高等学校 [札幌本校・総合コース] 教員
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- T教諭
- 男性
- 入職12年目
- 地歴・公民
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- K教諭
- 女性
- 入職9年目
- 英語
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- S教諭
- 男性
- 入職2年目
- 保健体育
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- N教諭
- 男性
- 入職1年目
- 英語
なぜ通信制高校の教員に?
どうして池上学院に?
メーカーの営業職でしたが、会社が倒産。もともと教職をめざしていたことを思い返し、年齢のうえでも自分が望む職種を選べるのは今回が最後だろう、と考えて求職活動をしていたところ、池上学院が教員を募集していることを知りました。
大学卒業後、児童会館での勤務を経て池上学院に。塾講師の経験から、勉強が苦手な子・勉強に困り感を抱えている子たちにこそ力をつけてあげたい、という思いを持っていました。そこで、基礎から丁寧に学習できる環境を望む生徒を多く受け入れているイメージが強かった池上学院の求人に応募しました。
地方公務員を3年、ひとつめの通信制高校に2年半勤めて、昨年から池上学院の教員として働いています。公務員時代は、おもに児童や高齢者に運動の指導していたのですが、やはり中高生に教えたいという本来の思いが強く、高校教員へ転身しました。前籍の通信制高校で同僚から話を聞いたのが、池上学院のことを知るきっかけでした。
新卒の私にとって、高校の正職員採用は狭き門と感じ、教材制作会社に進路を変えようかとも悩みはじめていた頃、登録していた求人サイトから池上の募集通知がありました。そこで、やはり自分は教材を作るよりも使う側の仕事がしたい!と思い直し、エントリーしました。
こんな時に感じる、仕事のやりがい
私の担当教科である地歴・公民では、いきなり大学受験を意識するような授業展開をせずに、まずは生徒の興味をひき、関心を高めることを第一に授業づくりをしています。生徒に世の中のしくみやお金の動きなどを説明する際に、自分のサラリーマン時代の経験を踏まえて具体的で面白い話を織り交ぜたりすることがよくあります。こんなふうに学習内容に肉づけできるのは、自分の持ち味でしょう。ですから私の場合は、教員になる前に会社員を経験するという、ともすればまわり道ともいえる経験を経て教員になったのが、今となってはかえって良かったと感じています。社会人のスタートから教員をしていただけでは話せない社会の価値観を生徒に伝えることができるのが、自分の強みになりました。
池上学院高校の総合コースは、英・数・国では生徒の現在の学習理解度に合わせた「習熟度別のクラス編成」をしているのが特徴です。ひとつの教室の生徒数も少ないですから、生徒に合わせた授業レベルが設定しやすいし、生徒の反応がよくつかめます。おいてきぼりのままの生徒はいないし、物足りなく感じる生徒もいないのは、教員としても気持ちよいものです。教えることが好きで教員になったので、生徒が「K先生の授業が好き」と私の名を挙げてくれる時は、本当にうれしいですね。
他の先生方に支えてもらい、大いに助かっています。前職の学校では教員がみんな若くて、助け合いはありましたが、一方、確かな支えというものを感じることができませんでした。この学校では先輩方のバックグラウンドが、公立校で管理職経験のある方や、教育とは全く異なる民間企業の経験者、他の全日制や通信制から転職されてきた方…と様々です。そのため、話をして得られるものが多く、自分も成長できる職場だと感じています。
私はまだ勤め始めて間もないのですが、こんなことがありました。入学式から1か月ほど経ったある日、ひとりの生徒が「学校、楽しいです」と話しかけてきたんです。胸にぐっと来るほど、うれしかった。これからも池上学院が、どの生徒にとっても成長のための楽しい場であり続けるよう、自分にできることを実践していきたいと思います。
池上学院の魅力をひとつ挙げると…
生徒の中には、本校に入学する前、なかなか学校に行けなかったという経験をもつ生徒たちも多くいます。学校という場所になじめるか心配しながら入学する生徒が多いのですが、教室ではそれぞれ自然とまとまりができて、みんな居心地が良さそうです。自分が高校生だったら、こんな教室で一緒に過ごしたいくらい。今のところ私は生徒と比較的年齢が近いので、より近づきやすくて話かけやすい存在かもしれません。そのことも、仕事のやりがいや楽しさにつながっています。
N先生が入職する前までは、自分がいちばん生徒たちと年齢が近いポジションでしたが、その座を奪われてしまいました(笑)。なんといっても、夏休み、冬休みで生徒の顔が見られないときは、つまらない。心なしか教員もテンションが下がり気味に見えます(笑)。だから、たとえば夏休み中に行っている「夏合宿」という宿泊行事などで、ふだん教室の授業で見るのとはまた違った生徒の表情に触れると、自分も一緒に楽しんでリフレッシュできます。このような行事が充実しているのも、池上学院高校・総合コースの魅力ではないでしょうか。
池上学院高校では、学校で集団生活を送る上で、生徒たちに約束している決まりごとがいくつかあります。しかし、節度を持ちながらも、生徒をあまりルールで締め付けないのも特徴のひとつと私は思っています。だからでしょうか、教室に、生徒の間に、楽しい雰囲気があります。これは教員と生徒が上手に保っている池上学院の伝統的な校風のひとつかもしれません。この雰囲気が教室にあるから、教壇に立つのが楽しいんです。これを知ったら、もう教員以外の仕事はできないかも。
1年次には無口で引っ込み思案だった生徒が、3年次には学校祭や生徒会活動の場でステージに立ち、大勢を前に何かを発表している――生徒が劇的なくらいに大きく成長を遂げる例にいくつも出会えるのが、池上学院なのだと思います。教員が見て感じるだけでなく、誰よりも生徒自身がそう実感しているのではないでしょうか。そんな生徒たちを卒業式で見送る時に、なによりも教職の醍醐味を感じます。
教員としての「情熱」をもちつづけ、自身もまた成長したい
この学校は若い教員でもいろいろと提案をしやすい雰囲気があります。話を聞いてもらいやすい職場ですね。この1年くらいは、自分はなんだか情熱にまかせて好き勝手にやらせてもらえましたが、それも経験豊富な先輩方がいてくれる安心感があってのことだと思っています。いずれは自分が、今後入職する同僚や後輩の皆さんにとってそういう存在になりたいです。
その情熱こそが教職の根本だと思います。これを失くしたら教師であり続けることは難しいですからね。だから、その情熱を保ち、また高められるような職場にするのが、これからの自分の大きな役割だと思っています。生徒ばかりでなく、若い教員が育っていくのを見る責任と楽しみがあります。
個人でも全体でもパフォーマンスを高めるには、分担のしくみや相談しやすい空気をつくって、仕事が過重にならないようにすることが大切です。もっと言えば、生徒のためにも時間や気持ちにつねに余裕がある状態にしておきたい。そんな職場環境をつくるのが、自分の役割だと思っています。
学習指導ももちろん大切ですが、その他にも年上の友だちのような感覚で慕ってくれる生徒を受け止めながら、けじめや礼儀といった、社会人となるうえで必要な態度を生徒の皆さんがしっかりと身につけることができるよう、上手に伝えられる教員をめざしていきたいです。